【建築史】コロニアル建築とエンカウスティックセメントタイル
2024年12月09日 13:02
※弊社では2025年1月中旬~下旬にベトナムセメントタイルを発売いたします。
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ベトナムセメントタイルとコロニアル建築
フランスで生まれたベトナムセメントタイル(エンカウスティックセメントタイル)は主にスペインやモロッコに影響を受けました。
エンカウスティックセメントタイルはセメントと大理石の粉末や天然顔料を使うハンドメイド製品です。その多様で独特の美しさを持つベトナムセメントタイルはコロニアル建築の内部や外部の装飾に利用され、特に床や壁の装飾に適しています。また耐久性においてもコロニアル建築においては必要不可欠な存在となっていきました。
その中でもモロッコのゼリゲタイル(エンカウスティーク技法タイル)は、その幾何学模様と鮮やかな色合いで知られ、コロニアルスタイルの家や公共建築で多く使われてきました。(写真下)
source:https://www.stonetiledepot.com/
このエンカウスティーク技法は歴史的には古代ギリシャまで遡るといわれています。その後もいろんな時代で重宝され、特にヨーロッパ中世からルネサンス期(14世紀から16世紀にかけてのヨーロッパで起きた文化的転換時期)では、この技法が再評価され、多くの芸術家によって使用されました。この技法はコロニアル時代に新世界へと持ち込まれ、植民地建築の一部として定着したといわれています。
例えば、アメリカ南部のプランテーションハウス(※1)やカリフォルニアのミッションスタイル建築(※2)などが例に挙げられます。キッチンやバスルーム、その他床面で多く使われました。これはエンカウスティックセメントタイルが持つ耐摩耗性や耐久性全般が特殊な気候のもとでも必要とされたものと思います。装飾性だけではなく機能性も兼ね備えたエンカウスティックセメントタイルだからこそ受け入れられたのでしょう。
【※1プランテーションハウスとは】(写真下)
ハワイの伝統的な住宅様式で、かつてサトウキビ畑が盛んだったころ、多くの移民が働くための簡素な家を示します。木造平屋の高床式で、風通しがよく特徴としてはカバードポーチやラナイがあります。今では海辺のサーファーズハウスのようなオシャレな家ですね。
【※2ミッションスタイル建築とは】(写真下)
もともとはスペイン南部のアンダルシア地方で生まれた様式でスペイン人によってアメリカに伝えられたものです。18世紀から19世紀前半にフランシスコ修道会が伝道基地としてカリフォルニアに築いた建築様式。やがて独自性を持ち、アメリカ南西部に広がっていきました。日本でもウィリアムメレルヴォーリズ(アメリカ人建築家)によって兵庫県の関西学院大学や神戸女学院大学の校舎にその様式が見れます。
※資料:関西学院大学より引用
またこのエンカウスティックセメントタイルは植民地時代の文化的交流を象徴するものでした。その特性がハンドメイドがゆえに発揮され、色彩やデザインの地域的特性が生まれ、広がっていきました。
エンカウスティークタイルはコロニアル建築において美しさと機能性を兼ね備えた重要な素材であり、その使用例や歴史的背景は多岐にわたります。
これらのタイルは、美術的価値だけではありません。文化的・歴史的な意義も持ち、更に現代においても【リサイクル性】や【環境配慮】または【ヴィンテージ性】などエンカウスティックセメントタイルがもつ【持続可能性】は、今なお色あせることが無く、更には新たな魅力が生まれています。
いかがでしたか?
今日はエンカウスティックセメントタイルの歴史とコロニアル建築の一部に触れてみました。
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